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《6》*

「や…、変…な事…ゆぅ、な…」 良次はやっぱり意地悪だ。 虐めないでほしくて懇願するけど、良次は構わず腰を使い始める。 「あ…!ああっ…!!」 「は…っ」 「あっ、あんっ…!」 身体がぶつかる音と、水音と、良次の吐息と。 羞恥と、自分のみっともない喘ぎ声と。 おかしくなりそうだ。 「や…、やだぁ、良次ぃ…!ひっ、ん…」 「可愛い…、好きだよ…」 「あっ、ああっ…!!」 中を良次の熱で擦られながら、ぐちゃぐちゃに濡れた性器を愛撫され、俺は二度目の絶頂を迎えた。 そのまま、自分の身体を支えきれず崩れ落ちるけれど、腰を引かれ、腰だけを突き出した状態で床に這いつくばる。 その後、暫く何度か揺さぶられて、中に熱い感触が打ちつけられる。 「あっ、あぅっ…!」 「っ…」 良次が吐息を漏らし、ようやく良次が自分の中でイッたのだと理解した。 「ほんと、可愛い反応しちゃって…。鍵はちゃんと掛けてあるから大丈夫だよ。ごめんね、あんまり可愛いかったから 」 クスクスと笑う良次に抱き起こされる。 「は…、はぁ…、ふっ、くっ…」 安心したのと同時に、涙が溢れてくる。 嗚咽を漏らす俺に、良次が苦笑いをする。 「ごめんごめん。もう、意地悪しないから、泣かないで…」 甘い声で囁かれれば、何故だか落ち着いてくる。 目の前の男に、追い詰められているのに。 「や…」 ちゅっと濡れた音を立てて、唇が触れる。 キスをされている。 誤魔化されている様な気がするのに、不思議と嫌じゃない。 「可愛い…」 とろりと見つめれば、また甘く囁かれる。 多幸感に溶けてしまいそうだった。

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