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《3》

部屋から出る間際、良次がモニターで確認する。 腹立たしそうに頭を掻きながら部屋から出て行く良次の背中は、悲愴感が漂っていた。 玄関に向かう良次の後を追いかけて廊下へ出て、玄関に続く廊下の角から覗き込むと、丁度良次が玄関のドアを開ける所だった。 良次がドアを開けると、勢いよくドアから誰かが入ってくる。 「よぉ!大和!何だよ~、居るなら早く出ろよ~」 現れたのは、初めて見る顔だった。 年は同じ位の茶髪の少年。 良次に親しげに話し掛けているが、見覚えが無いから、学校の同級生では無さそうだ。 「これは、これは、どぉちら様で御座いましょうか?」 相手の親しげな様子に反して、良次は鼻で笑ってわざとらしい口調で対応する。 「や、大和…?」 そんな良次の剣幕に、相手はたじろぐ。 「相原…。今、取り込み中なんで、さっさとお引き取り願いたいんだが?」 余程邪魔をされた事に腹が立ったのか、声に怒りが滲み出ている。 「こ、こわっ…!俺、もしかして、良くないタイミングで来ちゃった…?何度か携帯に連絡入れたんだけど、音沙汰ねぇから仕方なく家まで来たんだけど…」 「ちっ、用件は何だよ…?」 「佐久間の件があっただろ?それで、今皆いつものトコに集まってんだよ」 話の内容から、訪ねて来たのは、良次のグループの奴らしかった。 「それで…」 不意に、言いかけた少年と目が合った。

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