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《6》
授業が終わって昼休み。
良次はまた、先生の手伝いで呼ばれていた。
今まで考えた事も無いけど、クラス委員長って意外と忙しいんだな。
通りで前の学校でも誰もやりたがらなかった訳だと思う。
昼は一緒に食えるかと思っていたから、少し寂しいけど仕方がない。
そう思い、一人で弁当を広げた俺に、優が当たり前の様に自分の弁当と椅子を持ってきて向かいに座る。
「お疲れ~!」
「…あ、ああ」
普通の友達みたいに接してくれる優に、まだなかなか慣れない。
今までまともに友人関係なんて作った試しも無ければ、新しいクラスメイトとの会話の仕方なんてまるで分からない。
ぎこちない俺にも、変わらず自然に話し掛けてくれる優に本当に有難いなと感謝する。
それと同時に何だか申し訳なくて、優に頭を下げた。
「何か、悪い…。良次に頼まれてるからって、俺の事気に掛けてくれて…」
「な~に水臭い事言ってんの?俺ら友達デショ?」
優の言葉に驚いて、目を見開く。
「…え?」
「……………え!?」
思わず出た俺の反応に、優が信じられない物を見るような目で凝視する。
「ま…、まさか…、小野部…、俺の事友達だと思ってない訳!?…ショックだわ~!」
「ち、ちが…!ご、ごめん!そ、その、まさかそんな風に思ってくれてるなんて知らなくて…!」
「…あんな一線越える手前まで行った俺の事を、まさかの他人認識だとはね…、超傷つく~…」
「なっ!?ばっ!?へ、変な言い方すんなっ!!アレはお前の演技だろ!?」
忘れたい事をぶり返されて、思わず真っ赤になって声を荒げる。
「お前、小野部ともう仲良くなったのかよ?」
不意に聞き覚えのない声がして、俺は声のする方を振り返った。
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