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《8》
「お、何だ何だ?面白そうな事してんじゃん!」
更に、クラスメイトが寄ってくると、もう大所帯過ぎて俺のキャパを完全に越えていた。
「御子柴…。今、真面目な話してるから、あっち行ってろ」
「どういう意味だよ!?」
な、何だか人が集まってきて、居たたまれない。
厳つい転校生の周りに人が集まっているのだ。
それが、大声で騒いでいれば、嫌でも目立つ。
先程から、他の生徒達も此方をチラチラ見ている様な気さえする。
そんな俺に、落ち着いた口調で諏訪が耳打ちをする。
「いいか、小野部。コイツ等、折原と御子柴、金田の三人で三バカトリオだからな。あんまコイツ等と連んでると、小野部まで馬鹿判定されかねねぇから、気をつけた方がいいぜ」
「いや、聞こえてるからぁっ!」
御子柴が物凄いテンションでツッコむ。
「お前、小野部と仲良いの?」
金田がマイペースに優に向かって、諏訪と同じ質問をする。
「俺?超仲良いよ~。小野部とはもう親友レベル?マブダチ?」
「マブダチとか、何時代の言葉だよ!?」
「俺って、時代に捕らわれない男だから」
ただ、このノリは絶対に真似はできねぇけど…。
「俺、ノリ悪くてごめん…」
「気にすんなよ小野部。コイツ等バカだから、テンションのセーブができねぇだけだ。小野部のは普通」
もしかして、空気を読めてないかもしれないと思い、申し訳なさに謝罪すれば、諏訪が優達を指差した。
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