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《2》

「いや、何かよく分かんねぇけど、クラスの女の子達良い奴等でさ。困った事があれば力になってくれるって。今度美味いケーキ屋にも連れてってくれるんだって」 「良次も女ウケ良いけど、小野部もモテてんのな。どうやったらそんなに女子と仲良くなれるのか教えて欲しいわ」 俺の話に、優が感慨深げにしみじみと呟く。 「いや、モテてないだろ」 あれは、モテてるというよりは、珍獣見たさな気がする。 女子は恋愛に多感なものだから男同士で付き合っているのが物珍しいのだろう。 だけど、話してみれば皆良い子達で、意外な事に話やすかった。 「たくっ!あんだけ大人しくしてろっつたのに!何女子と遊びに行く約束までしてんだよ!」 「気にしなくていいよ、お姫様。相原は女子に囲まれてるお姫様が羨ましいだけだから」 「…人をモテない僻み野郎みたいに言うのはやめろ」 相原は志水をジロリと睨んだ。 「僻むな僻むな!」 「だからっ!僻んでねぇっての!大体、男の癖に女子と仲良しごっこしてんじゃねぇよ!オカマ野郎が!」 「…ようし、今後の陽動作戦は以降全て相原が囮って事で異論は無いな?」 不意に背後から聞こえた声に、相原がサッと青ざめた。

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