259 / 346

《10》*

「お…れ、良次…が…、はっ、喜んでくれん、だったら、恥ずかしいのも…、はっ、はぁ、酷くされんのも、やじゃ…ねぇよ…」 上がる息の合間に見上げてそう言えば、良次が一瞬目を見開く。 「…ほんと、健気なヤツ」 そして、ちょっとだけ、嬉しそうに笑った。 「なんか…、此処でお前を押し倒してると 、小野部利久を捕まえてきて、無理矢理エロい事してるみたいな気になるな…」 いや、何のプレイなんだよ。 ていうか、小野部利久は俺だし。 「そ…、そういうのは、ちょっと…」 一瞬想像してしまって、真っ赤になった俺に、楽しそうに良次が笑う。 「ハハッ、口ではそう言ってるけど、満更じゃなさそうな顔してんじゃねぇか。最初に無理矢理した時も、可愛い声出して感じまくってたもんな、お前」 「…っ」 前言撤回。 やっぱり、恥ずかしいのは無理。 「あっ、ああぁ…!」 抗議しようと口を開いた瞬間、また後ろの気持ちいい所を擦られる。 ガクガクと脚が震える。 「ああぁあ…、あっ、ああっ、ひっ、あっ…やぁっ…、ぁ…」 「エッロ…」 「…………ぁ」 更に俺を追い詰めようとして前のめりになった良次の下半身が、俺の脚に当たった。 ズボン越しに触れた良次の股間も、固く熱く張り詰めていた。 俺を責めながら、良次も興奮しているんだ。 それに、またどうしようもない位、興奮してしまう。 「何だよ…、俺の勃起にまで興奮すんのかよ。心配しなくても、すぐ入れてやれるぐらいバキバキだから安心しろよ」 「…っ」 「好きだもんなぁ、ちんぽで中擦られんの」 耳に口づけられながら、低く囁かれて、ゾワゾワが止まらない。 やばい。 気持ちいい。気持ちいい。 良次の声も、俺の快感を簡単に引きずり出す。

ともだちにシェアしよう!