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《23》

一向に集会場所に来ない俺達を迎えにきた優が呆れた顔をしている。 絶対に集会に行くと言い張ってた俺が、今度は一転して行きたくないと駄々を捏ね出したんだから、そりゃ理由を聞かれる訳で。 良次は、もう時間が押してるとかで、先に集会場所に向かった。 そして、俺を宥める優に、理由を聞かれて。 正直に理由を話せば、みるみるうちに優の顔が心配そうなツラから、呆れ顔に変わっていった。 本当に、マジで死にたい。 「…………お前ら、マジでここでやるとか、何考えてんの?」 「……………もう、死んでお詫びするしか………」 「いや、何も死ななくても…」 優がやれやれと溜め息を吐く。 「どうせ、良次に襲われたんだろ」 「で、でも、俺、まさか聞こえるとか思わなくて、断らなくて…」 途中から訳分かんなくなって、煽る様な事も言ったし、自分から行動を起こした記憶もある。 憤死しそうな程、恥ずかしい。 本当に、出来れば思い出したくない。 流石に会話の内容まで筒抜けてたとは思わないけど、天皇寺の様子を見る限り、結構ガッツリ聞こえていたっぽい事実に、打ちのめされる。 「小野部は小野部で流されやすすぎな」 優が俺の肩をぽんぽん叩く。 「まぁ、運が悪かったというか、何というか…。天皇寺が使ってる部屋って、良次の部屋と隣接しててさ。普段は、天皇寺は殆ど使ってないんだけど、今日はたまたま居たんだな」 「もう、無理。天皇寺に会いたくない。ほんと、ゴキブリ見るみたいな目で睨まれたもん………」 「まぁ、クソ真面目だからな。天皇寺は…、あー…、小野部に言うかどうか迷ってたんだけどさ」 「…………何?」 「天皇寺って、子供の頃からずっと良次の後ばっかついて歩いてたんだよな」 「………え?」 「何かっていうと、良次のマネしたり、ずっと良次に執着してたって言うか」 あの不機嫌が顔に張り付いた様な天皇寺が、良次の後をついて歩いてる姿が想像出来ない。 単独行動派っぽいイメージだけど、実はそうでもないんだろうか。 見た目だけなら、良次よりも天皇寺の方がリーダーというか、ボスっぽい。 まあ、良次の下につく位だから、良次の事は慕っているんだろうけど。 「文字通り引っ付いてたのは小さい頃の話だけどさ、本質は変わってないんだよな。今だって意見は言うけど、絶対に良次に逆らわねぇし。最も、メビウスの中で良次に逆らう奴はねぇんだけど」 「…」 「天皇寺ってさ…、良次の事、子供の頃からずっと好きなんじゃねぇかなって。多分、恋愛感情的な意味で」 「……………………は?」 突然の優の衝撃発言に、俺は絶句した。

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