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《3》
放課後も学祭関係で用事がある良次と時間を決めて待ち合わせする事にした。
時間まで、例の空き教室で過ごす事に決めた俺は、そこでバッタリと相原に出会した。
その瞬間。
「………っ!て、テメェ…………!!」
相原が、真っ赤になって、俺を睨みつける。
その瞬間、昨日の良次の言葉を思い出した。
昨日の情事の最中、天皇寺の部屋に、相原もいたらしい。
何かの間違いであってくれと、相原の表情を恐る恐る確認するけれど、
今にも殴りかかってきそうな位の剣幕だった。
ああ…、これ、やっぱり、相原にも聞かれてるわ。
そう確信してしまった。
「テメェ…、オカマ野郎っ…!」
「……………はい」
あまりの恥ずかしさと申し訳なさに、俺は思わず相原の前に正座した。
「あんな場所で、あんな声聞かせやがって…!何、考えてんだ…!変態っ……!」
「………すいません…………」
「…マジで、信じらんねぇっ…!!」
相原は俺を睨んだまま、怒りで真っ赤になって、ワナワナ震えていた。
正直、この状況に、泣きたかった。
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