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《24》

「トッシー、もしかして大和くんと付き合ってる事、勇介くんに言ってないの?」 亜希に言われて、ギクリと俺の肩が震える。 「え~!親友だったら、何でも話してるんじゃないの~?」 大袈裟に声を上げた百合子を、じっとりと半目で睨む。 「女同士の親友みたいに、男同士はそんな赤裸々に恋バナとかしねぇんだよ」 そんな事を言ってみるけれど、要は勇気が無いだけだ。 そんなつもりはないけれど、親友に隠し事があるみたいで、何だかちょっと胸の辺りがモヤモヤした。 「……利久?」 ふと、声を掛けられて、その方向を見れば、もういつもの格好に戻っている良次が立っていた。 「大和くん!」 「もう、着替えちゃったの?超美少女だったのに~!でも、いつもの大和君が一番カッコイイけどぉ」 「何か手伝う事ある?」 さっきまで勇介に群がっていた女子達は、今度は一斉に良次を囲んで口々に話しかける。 「ほんっと、女って逞しいよな…」 そして、イケメンは得だな。 俺は密かに溜息を吐いた。

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