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《31》*
「ほんっと、自覚ねぇのな」
「あ、当たり前だろ…」
そんな自覚あってたまるか。
そう否定するけれど、苛立っている様子の良次に知らず声は震えていた。
理由はわかっている。
良次に怒られるのも、嫌われるのも堪らなく怖いからだ。
「あいつら、お前の事いやらしい目で見てるよ」
「りょ、良次…」
「それなのに、利久はそんな格好で彷徨いて、おまけに簡単にチンポ勃起させて…」
「っ」
「なぁ…、その中、どうなってるのか、自分でスカート捲って見せてよ」
「なっ!?」
信じられない良次の言葉に、愕然と言葉を失った。
「や、…嫌だ…」
「へぇ」
必死に首を振るけれど、良次の目は冷めたままだった。
何の感情も映していない様な表情に、どんどん不安になる。
「りょ、良次…?」
「じゃあ、ずっとこのまま此処にいる?」
「…え?」
「ほんとに閉じ込めちゃおうか?他の奴らの目に触れない様に…」
「じょ、冗談…だよな…?」
どこまで本気か分からず、ゾッと震える。
良次が、本気で俺が嫌がる事をするとは思っていないけれど、どうやらめちゃめちゃ怒っている様子の良次に、俺は震える手をスカートの端を握った。
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