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約束を取り付けてから1週間、子供のようにワクワクと楽しみに迎えた休日の朝。 「ちっくしょ…」 嫌な予感はしていた。気象庁は梅雨入りを宣言していたし、当たらなくても良いときに限って天気予報は当たるものだ。それでも期待を込めていたというのに…薄暗い空からはサァサァと雨が降りしきっている。 せっかくルイ連れて出掛ける予定だったけど、これじゃなぁ… 大切な相棒を連れていけないとなると久重は残念がるだろうか。メッセージを作成し送信する。 『雨で残念。別の日にする?』 スマホをベッドに放り投ると、そのままゴロンと寝そべる。自分で日を改めるかと問うたくせに本当にそうなったらショックはでかい。恨みがましく窓の外を見つめていれば、メッセージ受信の音が響いた。 「…やった!」 画面を表示して小さくガッツポーズをとった。 『ルイはまた別の日に。不破さんが良ければ出掛けませんか?』』 嬉しいと素直に思う。無意識のうちに頬が緩んでいることに気付き不破は顔を一つ叩いた。急いで返事を送り、勢いよく身体を起こす。 まるで初デートの学生のような気分。 自分がなぜこんなにも喜んでいるのか…その理由に不破は気付いていた。

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