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第17話 【R18】

side凪 自分のシャツを乱暴に脱ぎ捨て、拓己のズボンを下着ごと取り去った。 拓己は目を閉じたままこちらを見ようとしない。 手で、頬から顎を撫でる。 体がビクッと波打った。 そのまま人差し指で鎖骨の形をなぞり拓己の身体を観察する。 (身体まで綺麗なんだ…) 他人の裸に興味などなかったが、拓己の薄ピンクに染まる肌は男であるということを忘れるほど美しかった。 胸の真ん中に唇を寄せる。 ちゅっ、と吸いついてみた。 赤い花が一つ咲いた。 心の奥に、言い様のない赤黒い感情がゆっくりと湧きあがった。 肋骨から腰骨を、軽く咬みながら舌を這わせると拓己の口からは甘い吐息が漏れる。 起立した彼自身からは密が零れ、その蜜を舐めとった。 美味しいものではないが、男のモノを舐めて、こんなに自分が高まるとは知らなかった。 今度は口に含んでみる。 「いやっ!」 拓己の声があがる。 つっと舐め上げる。 びくっと身体を震わす。 「気持ちいい?」 「……」 「…良くないの?」 「……」 「嫌なの?」 「…嫌じゃない…」 「言わないとこのままだよ?」 「…いい!いいからもっと!」 …もっとして、と消えそうな声で拓己は呟いた。

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