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第60話
side凪
あれから晴くんと一言も話しをしていない。
気まずくて、顔も見られない。
「…もー!!」
ベッドの上でゴロゴロのたうち回る。
やってしまった事はもう元には戻せない。
「何があっても俺は晴くんの幸せを願うんだ!」
バチン、と両手で頬を叩き飛び起きた。
俺は後悔を吹っ切った。
side晴海
凪に直樹との関係を知られていたことがショックで勉強にも手がつかない。
「絶対に嫌われた…」
凪のせいにして直樹とあんな事をしたのは自分。
「…でもでも…」
いつまでも引きこもっている訳にもいかず、諦めて起き出した。
「「あ、、、」」
同時に声をあげた。
このタイミングの悪さ…。
キッチンで凪と鉢合わせてしまった。
「あ、、な、凪、、」
緊張して声が震えた。
「僕、凪のこと好きだから!」
「…!晴くん!それどう…」
「こんなことで嫌いにならないで…」
凪の言葉を遮るように、僕は凪にすがった。
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