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第68話
side凪
『晴くんは僕の家族』
晴くんにはそう言ったけど…。
晴くんの部屋のベッドにいる。
二人でキスをして、今は俺の腕の中に晴くんがいる。
夢じゃない。
「晴くん…」
腕の中にいる晴くんは俺に体を預けて目を閉じている。
いとおしい。
晴くんが欲しかった、ずっと。
家族以上になってよ。
俺のものになってよ、晴くん。
side晴海
僕らは家族…嬉しい、だけど…。
僕は凪とそれ以上になりたい。
いいのかな。
凪の体に回した腕に、少し力を込めた。
凪の体温が僕をとかす。
このまま抱いてほしい…。
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