“ 彼 ”とは知人を介して知り合った。 その時僕はフリーでお試し半分で“ 彼 ”と付き合うことになったのだが、実の所当時僕は自分の性癖を分かりかねていた。 「とりあえずでいいから」 優しい笑顔でそう押し切られ、“ 彼 ”と付き合い始めた。 「あ、ぁ…」 膝の上に跨るように向かい合っている。 抱き締められてはいるが経験のない異物感。 ぐちゅぐちゅとした水音が自分からするなんて…。 「どう？気持ちいい？」 「ぁ…わかん…ない…」 “ 彼 ”は慣れた様子で指を使って僕の後孔を解す。 僕はその行為に羞恥を煽られるのだが必要な準備だからと言われ歯を食い縛った。 “ 彼 ”の背中に爪が食い込みそうになるとぎゅっと目をつぶって苦痛をやり過ごす。 「ン…」 痛みがある訳じゃないのに辛い。 はぁはぁと肩で呼吸すると唇に優しくキスを落とされた。 「もう少し、がんばれる？」 「…っ」 無言で頷くと再び指が増やされ圧迫感が更に増す。 「…ぁン…やだぁ…」 涙が零れ落ちた。 「あとちょっとだけがんばってね」 ゆっくりとベッドに倒され脚を折り畳んだ形になる。 膝裏を抱え上げられ後孔に熱い塊が押し当てられると次に何が起こるのか恐怖と期待に肌が粟立った。 「ひっ…！」 媚肉の内部を抉るように“ 彼 ”の昂りがぎちぎちと押し込まれる。 「ぁっ…あぁ…」 反射的に“ 彼 ”を押し退けようと体が動くが優しく頬を撫でられキスを落とされた。