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第2話
「恩人をそのままにして、逃げるなんてできませんッ」
廃墟になっているビルに入り込んだテオの背後から、リクはその腰を抱くように支えようとする。
「いいって、ッふ……ッ、はぁ、ちょっと休めば……ッ」
ブワッと汗が吹き出すような感覚に、足がふらついてテオは床にうずくまった。
香水の香りが強まって脳が痺れて下半身が熱くなってくる。
「な、なに……、すごいにおい、いいにおい……っ、テオさん……もしかして……っ、オメガ……なの」
焦ったような錯乱したようなリクの声に、テオがおそるおそる彼を見上げると瞳孔を見開いて、興奮したような表情を浮かべている。
俺の発情にラットを起こしたのか。
発情期はまだきていなかったし、まったく兆候はなかったのに、こんなのおかしい。
グイッと肩を掴まれ、反射的に振りほどこうとするのに、力が入らずテオは首を左右に振る。
「……お、おちつけ……リク……っ、とりあえず、家のヤツよんで……っ、か、かえれ」
「……ッ、む、むりですッ……」
腰を掴まれてガチャガチャとベルトを外される音に恐怖して、テオは床を引っ掻いて逃げようとする。
学校で行われていた性教育の授業は、テオは全て欠席していた。
オメガ性だとしても、セックスなんかしなくても生きていけると周りにも主張していた。
「ッい、やだ、俺もむりッ……っく」
背中が密着するとぶわっと広がる香りに包まれて、下半身が溶けてしまうかのような熱が広がっていく。
内股からとくとくと粘液が溢れだし、床にぱたぱたと垂れ始める。
こんな……子供にっ、俺はッ。
テオより5歳は下の少年はズボンをぬがして、濡れそぼっている蜜口に、指を押し込みグチュグチュと音をたててかき混ぜている。
「ッく、や……ッめ……ああふ……や、やめっ」
痺れてしまうような脳への刺激と、初めての快感にびゅーびゅーと精液が床に放たれる。
「ごめ……なさい……っ、ごめんなさい」
必死で本能と戦っているのか、リクが謝る声が微かに聞こえる。
謝るくらいなら最初からするなと言いたかったが、喘ぎ声しか出すことが出来なくて、テオは床を爪でガリガリと引っかいた。
ずちゅんッと指より長いモノが身体の中心を貫き、テオは大きく目を見開いた。
「ーーッぐあ、あああっああああっ、や、やっ……ああはあ、う」
痛みはないのに、ぼろぼろと涙が溢れる。
アルファの庇護がないと生きられないと言われる性が嫌で嫌で、セックスなんか一生するもんかと思って生きてきた。
それなのにアルファだとはいえ、子供にすら逆らえずにこんな風に簡単に捌け口にされたことが、心がバラバラになっていくように壊されてしまうような気がした。
「っ、ごめんなさい……テオさん……っ、ごめんなさい」
ラットを起こして腰を振りながら謝るリクが悪くないことは、テオにも理解は出来ている。
「あ、あっ、ンンッ……ああ……や、ゆ、ゆるさねえ……はやく……っ、ぬけっ」
必死で紡ぐ言葉も、無力の証のようでテオは腰を捩って逃れようと床を蹴った。
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