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第8話 大人の

(R-18) どこで間違ったと思い返しても、間違いだらけで、どうしようもない。瞬は抵抗もままならず、西倉の分厚い舌に口内を蹂躙されていた。 「んっ、あぅ、んっ―――、にしっ、」 意外と器用な西倉の指に乳首を捏ね回され、体が跳ねる。ソファに足が当り、ゴンッと何かが落ちた音がした。 「ふっ、はぁ―――」 しばらく散々貪られて、西倉の唇が離れた時には、瞬の体はドロドロに溶けていた。キスと胸への愛撫だけでここまで気持ちよくするとは。 侮りがたし西倉晴也。 高校生のくせに。 嫉妬まじりの悔しさに苛つきつつも、ピクリとも動けず、瞬はただ寝転びながら深く息継ぎを繰り返す事しかできない。 「せんせ、―――これ。」 上から西倉の声が降ってきて、瞬はゆるりと目を開けた。西倉が何か持っている。黒い、あれは―――。 手にある物に焦点が合うと、瞬はザァッと血の気が引き、慌てて手を伸ばした。しかし、西倉が届かないようにソレを上げる。 「かえしてっ、にしくら、」 「先生、これで遊ぶつもりだったんですか?」 瞬が選んだお気に入りのアイテム―――いわゆる、大人のオモチャを、西倉が楽しそうに観察する。 「実物、始めてみた。でかいけど、こんなん中に入るんだ?すげえな、先生。」 感心するように言われて、いたたまれず瞬は顔を両手で隠した。過去の自分に説教したい。 「ねえ、先生。入れてみていい?」 「は?いやいやいや、冗談―――、うわっ!?」 急に足を上げられ、瞬はスエットのズボンを脱がされかかる。そこで端と気づく。下着を付けておらず、スエットを脱がされれば、瞬は全裸になってしまう。 しまった―――と、思った時には、スエットのズボンはズリ下されていた。 「先生、毛が薄いですね。」 西倉に言われて、カァッ―――と、顔が熱くなる。今まで毛が薄い事を気にした事などなかったのに、西倉に指摘されれば恥ずかしくて堪らない。 半泣きの顔で自分のモノを両手で隠すと、その隙に膝の辺りで留まっていたスエットを、西倉の手に最後まで脱がされてしまった。 煌々と明かりのついた下で、瞬ひとり全裸だ。 「―――エロいな。」 「にしくら、やめよう、な、れいせいに、」 西倉にねっとりと熱のある目で見られて、瞬は足を上げたままの情けない格好で、ぶるっと全身を震わせた。 「やめるわけないでしょ。」 「ばっ、かぁ、」 瞬の剥き出しの尻に、西倉が硬くなった下半身をゴリッと擦り付けてくる。ズボン越しでも西倉の大きさが伝わり、勝手に体が期待に震えた。 それを感じ取ったのか、西倉が腰の動きを止めて、ニヤリと見下ろしてくる。 「オモチャとオレの、どっちを入れたいですか?な、先生。好きな方で気持ちよくしてあげますよ。」 「ぁっ、―――にしっ、やだっ、」 入口の周辺を指でいやらしく撫でられ、瞬の孔が欲しがるようにクパッと開く。 入れて、中に入れて―――と、はしたない体がひとり訴えている。教師という立場がどこか遠い世界の話のようで、西倉に欲しがられ体を開きたくて仕方がない。 「ほら、どっちに犯されてえの?」 瞬が抵抗を止めたのを見て、西倉が楽しそうに笑って言った。

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