13 / 23

さようなら~美しい男性。

 そして月曜日の今日もウェリーはいつものようにゼフィールが帰宅する時間になると玄関ホールで待っている。  玄関先からカタコトと馬車が駆け、停車する音が聞こえた。同時に大股でリズム良く地面を鳴らす足音が近づいてくる。 「ゼフィール、おかえりなさい」  間もなくしてドアが開き、彼が姿を現した。  ゼフィールはいつ見ても美しい。  長い足にたくましい肉体。ウェリーはそんなたくましい彼の腰に抱きつき、こうして出迎えるのは今や日常と化している。  「ただいま。……ウェリー、少し熱っぽいな。ここのところあまり眠れてないんじゃないのか?」  彼の骨張った指がウェリーの顎を掬い上げた。  しまった!  そう思ってももう遅い。  ゼフィールは誰よりも鋭い眼力の持ち主だということを忘れていた。

ともだちにシェアしよう!