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第201話
「やめっ、ァ…ん、はぁッ」
「……ん、気持ちイイのな」
オレの知らない快感が、全身を駆け巡る。
もうどれだけ、オレは白石さんを感じているんだろう。乱れて果ててを繰り返し、時間をかけて解されたソコは、白石さんの綺麗な指を咥え込んでいて。
白石さんの指が動くたびに、オレの身体は快楽に染まるけれど。
「白石、さんっ…もぅ、欲しッ、い」
「……星」
オレが泣きながら白石さんに、そう伝えると。
くちゅっと音を立て、白石さんの指がオレから引き抜かれていく。それすら感じてしまったオレは、ぴくんと震えてしまう。
「お前、ホント可愛い」
白石さんは服を脱ぎながらも、そんなオレを見つめて笑った。白石さんはただ脱いでるだけなのに、どうしてこんなに魅力的なんだろう。
意地悪だけど、優しくて。
いつでもオレを、一番に想ってくれる。
大好きだって、何度伝えても足りないから……この手で触れて、繋がりたいんだ。
「はぁ…ァ、大好き、だからぁ…もぅ、ひとつに、なりたぃ」
オレの言葉に、白石さんはニヤリと笑って目を細めると、オレの頬にキスを落として。
「分かったから、もう煽んじゃねぇーよ……優しくできなくなんだろ、バカ」
「だって、だってぇ…ん、ぁ」
言葉だけは、やっぱり意地悪な白石さんが愛おしい。オレが素直に強請って欲しがれば、白石さんはソレにしっかり応えてくれることをオレは学んだから。
「星、愛してる」
お互いの指先が絡まって、唇が重なって。
その言葉ととに、白石さんの腰がゆっくりとオレに沈んでいった。それは、オレが待ち望んでいた瞬間で。
「んぁっ!ハァっ…ぅ、ッ」
指とは比べものにならない圧迫感は、想像以上に苦しくて。息をするのがやっとなオレに合わせ、白石さんはゆっくりと進んでくれる。
「ッ…星んナカ、すげぇー熱い」
……白石さんとオレ、ひとつになれたんだ。
お腹の奥の方まで圧迫感が押し寄せて、すごく苦しいのに。苦しいけれど、幸せで、ポロポロと涙が溢れてくる。
「……星、つらくねぇーか?」
「んっ…う、ん」
大丈夫だとは言えないけれど、白石さんがいっぱい馴らしてくれたおかげで、痛みはそこまで感じないから。
「白石、さ…オレっ、気持ち、いい?」
オレのことを最大限に気遣ってくれる白石さんは、気持ちよくなれてるのかなって……そう不安に思ったオレは、途切れ途切れに尋ねたけれど。
「すっげぇー、イイ……けど、一緒に気持ちよくなんなきゃ、意味ねぇーだろ」
苦しさが遠退き始めたときにはもう、オレは白石さんを感じるだけで精一杯で。
「あっ…でちゃぁ、アぁッ!!」
次から次へとやってくる快感を受け止めきれずに、欲を吐いてしまう。
気持ち良すぎて、おかしくなりそうで。
白石さんのすべてが、オレに注がれていることに安心して。
「離れちゃっ、やだぁ…一緒、が…いぃ」
「どこにもいかねぇーよ、心配すんな」
オレを見下ろす白石さんの表情は、いつもよりも余裕がなさそうで、漏れる吐息すらも愛おしいから。
「あぁっ…はぁん…アぁッ!!」
オレは必死に白石さんの首に両腕をまわして、縋りつくことしかできなかった。
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