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第289話

白石さんがもっとほしくて、身体の奥が熱くって。 「白石さんっ…オレ、もぅ…ムリぃ」 こんなに気持ちいいのに、足りない。 「白石さんの、熱いの…ナカ、ほしぃ」 オレはもう我慢の限界で、白石さんに懇願した。そうでもしないと、オレは白石さんに縋れないから。 「星くん、いい子」 ナカに埋まっていた指が抜かれて、白石さんと向き合あえるようにオレは体勢を整えてもらって。 「ほら、こいよ」 そうして、白石さんの上にぺたんと座るようにして、腰を下ろしたオレのナカに、白石さんのモノが一気に沈んでいく。 「あぁっ…すごぃ、奥までっ…」 久しぶりに感じる熱に、苦しくてぎゅっと眉が寄ったオレの表情を見て、白石さんはオレの腰を両手で支えてくれた。 「大丈夫か?」 けれど、尋ねられた言葉にオレがこくこくと頷いたら、更に深くナカを突かれてしまって。 「ッ!!…んっ、動いちゃ…やッ」 お腹の奥がきゅっとして、オレは白石さんに抱きついた。白石さんは、よしよしって、オレの頭を撫でてくれるけれど。 「……イヤならお前が動けよ、星」 白石さんの上に乗り、抱き合えるこの体勢は白石さんに縋れるからオレは好きなんだ。でも、上に乗っているのに、オレにはまったく主導権がないから。 白石さんはオレを見つめて優しく微笑むと、ピタリと動きを止めてしまった。 「ん…」 動けと言われても、白石さんから快感を与えられてばかりいるオレは、どうしたらいいのか分からない。 でも。 「ほら、手伝ってやっから」 白石さんはそう囁くと、オレの耳を甘噛みする。オレがすぐに蕩けてしまう箇所をオレよりたくさん知っている白石さんは、とても優しくて意地悪だった。 「しらっ…ぃ、やぁっ…ん、あぁっ」 甘い刺激から逃げ出したくて、身体を動かせば動かすほど、オレは腰を揺らすことになる。そんなオレの姿を愛おしそうに見つめる白石さんの瞳は、オレを溶かすのには充分すぎるくらいに甘く揺らいでいて。 「すげぇー可愛い、星」 とっても優しい顔をして、それでいて緩んでいく白石さんの口元。 「だめぇっ、気持ちぃ…やだっ、やぁっ…」 力が抜けて、頭がクラクラがする。 支え切れなくなっていく自分の身体は、もうオレが思うようには動いてくれなくて。 「……星、もう限界か?」 これ以上されたら、イッちゃう。 けれど、白石さんにはそんなこと関係ないらしく、下からオレの弱いところを突き上げられて。 「イっちゃぁ…ぅ…んっ、ああぁっ!!」 白石さんの綺麗に割れた腹筋に、オレの欲が飛ぶ。くたくたの身体は支え切れずに、白石さんの胸に凭れていく。それでも、白石さんからの緩やかな刺激は止まらなかった。 「もぅ…やめっ、待ってぇ…」 「待たねぇーよ、ほしがったのはお前だろ?」 「あんっ…やぁ、あッ、んんっ!」 何度も何度も打ち付けられる快感に、もっとと強請るオレの身体。オレはもう、涙を流し白石さんに縋って壊れたように喘ぐしかなかった。

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