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第328話
「やっ、もぅ…やだぁ」
嫌よ嫌よも好きのうち、今の星くんはまさにソレだ。甘噛みし、じんわりと広がっていく痛みを感じさせたあと、優しく嬲るような刺激を与えてやり、それらをゆっくり繰り返す。
すると、そのどちらもが脳内で快楽に変化する。星のカラダはもうすでに、この快感をしっかりと覚えているから。
「ナニがイヤなんだよ、お前は痛いのも感じんだろ……ココ、すげぇー良さそうだ」
軽く触れる歯の感覚を和らげるように、舌先で星の乳首を挟んで可愛いがって遊んでいると、ぴくんっとカラダを震わせながら、星は首を横に振る。
「ちがっ…ぅ、雪夜さん…だからッ」
蕩けた瞳が俺に向けられ、喘ぎ混じりの甘い声で、星は俺の言葉を否定した。
「俺だから、ナニ?」
「気持ちぃって…んぁ、なるっ…」
……あーもう、クッソ可愛いコト言ってんくれんじゃねぇーか。
失われつつある星の理性と、熱くなったカラダに揺れていく細い腰。下着を濡らして勃ち上がっている、可愛いらしい星のモノ。
「あぁ、もぅ…雪夜、さんっ」
両手を縛られた状態の星は、触れてほしいソレを上手く強請るコトができないまま。俺の手を取って触れてと強請る星も可愛いけれど、今日はちゃんと言葉で強請ってもらいたい。
星の羞恥心を煽るだけ煽って、泣きじゃくるコイツを抱きしめて犯したいから。
「星、触れてほしいトコあんなら言ってみろ」
「んっ、そんなの…ムリぃ」
触ってほしいと強請ることはできても、どこに触れてほしいのかは言葉にできない星くん。星から卑猥な言葉がスラスラ出てくるなんて、俺も思っていない。
はだけた浴衣からスラリと伸びる脚に触れて、太腿も撫で上げてやる。それでも唇を噛んでしまう星に、俺は耳元である言葉を囁いた。
「ッ…そんなこと、オレ、言え…ない」
聞いただけで、恥ずかしそうな星。
そんな表情すっから、余計に泣かせたくなんだよ。
もう我慢の限界なのは、星の反応を見てれば分かる。俺が教えた言葉をそっくりそのまま言ってしまえば、触れてほしいモノに触れてやれるのだが。
「言えねぇーなら、ずっとこのままだな」
これでも星が言いやすそうな言葉に、抑えてやったつもりなんだけれど。何度も際どい場所に触れて、小さな耳を甘噛みしてやる。俺は星が完全に理性を手放すまで、淡い刺激を与え続けた。
「んっ、ぁ…はぁッ」
「ほーら、ここにいんの俺だけなんだから恥ずかしがらずに言ってみろ。もうお前、我慢の限界だろ」
ぎゅと閉じられた瞼にキスを落として、切なそうに揺れる瞳を見つめてやれば、星の可愛いらしい唇が動き始める。
そして。
「……オレの、勃ってるえっちなの…ぐちゅぐちゅにして…ぃ、イかせて…くださいっ」
ボソボソと小さな声で顔を真っ赤にしながらも、星はすっげぇー可愛く俺が伝えた言葉を口にした。
「ん、いい子……ちゃんと強請れて、偉かったな。望み通りにしてやっから、もう我慢すんなよ」
溢れる涙を拭ってやり、艶のある黒髪を撫でて。先走りでトロトロに溶けきった星のモノに、俺はやっと手を伸ばしてやった。
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