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第550話
時折チュッとリップ音を鳴らして、一生懸命な仔猫の姿は見ているだけで煽られてしまう。
「ふ…ぁ、ん…っ」
「星、可愛い」
そう、俺の星くんは物凄く可愛い。
教え込んだ覚えはないのに、震える両手で俺のモノを包み込み、ふわっとしたもどかしい刺激を必死になって与えてくれる。
俺が星にしてやるような流れで、ゆっくり慎重に、俺を快楽へと誘おうとする星くん。星がされて気持ちいいことを、そっくりそのままお返しされている状態だ。
「はぁっ、ぁ…気持ちいい、ですか?」
「ん、気持ちいい」
俺がちゃんと気持ちよくなれているかを確かめると、星は安堵した様子で。仔猫は嬉しそうに微笑みながら、ソレに口付けるため頬を寄せていく。
それにしても、エロい眺めだ。
視覚的興奮度で言えば、上位に食い込んでくることくらい、させる前から分かっていたけれど。
視界に入るピンク色のリボンも、俺のために頑張る姿も。その全てが、最高のプレゼントだと思った。
正直、実際に口淫してみたら嫌がるのではないかと思っていたが。星の様子を伺う限り、抵抗する素振りはない。むしろ、結構ノリ気でこの時を楽しんでいるように見える。
星くんさ、本当はかなりのド淫乱だよな……こんな嬉しそうに俺の咥えてるヤツ、初めて見た。他人と比較するつもりはなかったけれど、こうも幸せそうにされると星がどれだけ特別な存在かを思い知る。
俺って愛されてんなぁ……なんて、呑気なことを思いながら、俺は星の髪を撫でていく。攻められているというより、尽くされてる気分だ。
……奉仕してもらうのも悪くねぇーってか、すげぇーイイ。
「星、上手だな」
赤く覗く舌で舐め上げては、キスを繰り返して。丁寧にたっぷりと唾液を絡ませていく星くんは、熱の篭った眼差しで俺をチラッと見上げてくる。普段は隠されていることが多い星の額には、じんわりと汗が滲み始めていた。
「ンッ…はぁ、ん」
……星くんの羞恥心の定義って、何なんだ。俺が星の指舐めんのはダメで、自分で俺のモノ咥えるのは大丈夫って……分かっちゃいたけど、どんだけ可愛いんだ、コイツ。
「苦しく、ねぇーか?」
小さな口がふわりと開き、星にぱくっと咥えられていく俺のモノ。星の口内は熱く、柔らかな粘膜が心地良くて俺からは息が洩れる。
「ん、らいほーふ…れふ」
「咥えたまんま喋られると、くすぐってぇーんだけどッ……星、お前ホント可愛いのな」
少しずつではあるものの、確実に快感を得られる刺激に変化してきた星からの愛撫。添えられた両手に僅かな力が加わり、それが上下する。歯を立てないようにしっかりと気を遣いつつも、徐々に下まで向かってくる星の唇。
「ンッ、はぁ…ぅ、ん」
最初の頃は、キスすら上手くできなかったのに。俺の誕生日だからって、こんな下心丸出しの願い事に従ってくれる愛らしい恋人。なにからナニまで、俺の教え通り快楽に従服な星はエロい。
……まぁ、だから後先考えずにイジメんだけど。このなんともいえない優越感に浸っちまったら、もう後戻りなんてできねぇーから。
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