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第567話
条件さえ揃ってしまえば、車の中でもヤることはヤれる。さすがに星くんの家の前とかじゃ、リスク高過ぎてヤろうとも思わないが。
帰らなくていいと、星がそう言った日の記憶と重なる今。此処の土地感がない星にとっては、何処か非日常的に感じているのかもしれない。だからこんな場所にも関わらず、自ら強請ってくれたんだと思う。
「ゆきっ…ぁ、ん…」
顔を俺のジャケットで隠して羞恥に悶えつつも、敏感に反応する星くんのカラダは熱くなっていく。滑らかな星の首筋に、何度も口付けては舐め上げて。
星が着ているプルパーカーをたくし上げ、胸の突起に優しく刺激を与えてやると、星の背中が仰け反った。
「やっ、あぁッ…ん、はぁ」
指先で摘んだり、軽く弾いてやったり。
まだ口にすら含んでないソコは、ピンク色の愛らしい姿で、もっとしてと強請ってくる。
「大した愛撫なんて、まだなんもしてねぇーのに。ホント感じやすくてエロいカラダしてんね、星」
「んッ、だって…アぁっ…ぅ」
星くんの上に覆い被さり耳元で囁きながら、俺は自由な両手を使って星のカラダを撫で回していく。星からは我慢できなくなった小さな鳴き声が漏れ始め、俺の口元はニヤけていくばかりだ。
……なんか、すげぇーイケナイコトしてる気分。
狭い車内で星くん組み敷いて、一つ一つの反応を楽しみつつ、より乱れていく星の姿が見たくて。俺は、優しさとは無縁の言葉しか掛けてやることができない。
2年程度の付き合いで分かったことはいくつもあるが、星は羞恥の煽りにかなり弱いから。
「見られちゃうかも……って、そう思うと恥ずかしくて興奮すんだろ。お前、いつもより感じてんぞ」
「んぁ、ちがっ…」
俺の言葉を否定するため、ジャケットから顔を覗かせた星の瞳は既に涙で潤んでいた。恥ずかしいことは気持ちいいコトだと、当初からそう教え込んだ甲斐がある。
軽く言葉でいじめてやるだけで、こんなにもエロい表情をして俺を誘ってくれるのだから。
「違わねぇーじゃん、こんなんで泣いちゃって……ココ、俺まだ噛んでねぇーんだけど」
そう俺が囁けば、星は少しだけ怯えたような顔をする。その表情に俺は煽られ、余計に悪戯したくなる気持ちが増していく一方だった。
「んっ、噛んじゃ…だめっ」
自分から強請っといてそれはねぇーだろ、星くん。なんて、思ってみたりもすっけど……ダメって言われるとしたくなんのが、男心でもあるワケで。
「ひゃぁっ、んん…ン、ッ」
星の言葉を無視して、赤く熟れた小さな乳首を甘噛みしてやると、抑えきれなくなった甘ったるい声が漏れてくる。
ピクンとカラダを震わせ、俺の頭を抱え込んで。与えられる快感をやり過ごそうとすんのが、可愛い星くんの癖。思い切り髪を掴まれることもあるけれど、俺はその度に星の愛を感じるから。
もっと乱れさせて、ぐちゃぐちゃに泣かせたくなる衝動に、俺は素直に従っていた。
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