孝太side とある所から神さんが高校生と同棲してるって情報が入った。 まぁ、ぶっちゃけた話、ソース元は叶さんなんだけど。 叶さんの話では、神さんの所に得体の知れない奴が入り込んでるらしい。 名前は白神 輝。 そいつの事を調べてみてくれないかと頼まれた。 今まで神さんに取り入ろうとした奴は沢山居た。 純粋なものも、下心があるものも、邪心なものも。 神さんはそこら辺がどうも疎いから、そういった奴等は俺と叶さんで排除してた。 叶さんの話では、今回の奴も訳が分からないらしい。 だから俺も出来る限り調べてみた。 今のご時世、ちょっとネットを回れば情報なんていくらでも転がってる。 少し深い所まで探ってみれば、大抵の事は知ることが出来る。 でも、この『白神 輝』に関してはそれが一切無かった。 出生や誕生日、家族構成みたいなすぐ分かるような情報でも見つけることが出来ない。 ここまで何も無いと実際に存在してる人物なのかも怪しくなってくる。 ………会ってみるしかないか そう思って神さんに電話を掛けた。 電話に出た神さんは不機嫌MAX。 あ、電話掛けるタイミング間違ったかも…… 電話越しの神さんはかなり怒ってたけど、同棲してる高校生の話を出すと神さんは動揺した。 その反応からそいつが神さんの家にいるのは間違いないと思う。 とりあえず俺は、行くことだけを伝えて電話を切ると、すぐに神さんの家に向かった。 神さんの家に着くと、玄関には鍵が掛かっていて開かなかった。 インターホンを押しても反応がない。 俺はチラッと腕時計を確認した。 この時間はまだスーパーは開いてないし、コンビニにでも行ってるのかな。 ちぇ、あわよくば神さんの飯食えると思ったんだけどなぁ。 そう思いながら俺はポケットから鍵を取り出すと、玄関の鍵を開けた。