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第4話 おしおきのじかん
タァリは、二階に行くとズボンと下着を脱ぎ、シャツだけを纏った格好でベッドに座って、イリヤが仕事を終えるのを待っていた。
――おしおき
イリヤがそういう日はこの格好で待たなくちゃいけない。
ここに住み込みで働きだして1か月目に教えてもらったことだ。
おっちょこちょいのタァリは何度もお仕置きを受けていた。
だから、お仕置きのことを考えただけで、期待と興奮で体の一部が硬く反り立ってくる。
「ん…」
自分だけで触るのはいけないことだと教えてくれたのはイリヤだった。
イリヤは大人しか知らないことをたくさん知っている。彼がいなかったら誘惑に負けて自分で擦って果てていただろう。
太ももをこすり合わせて何とかこの熱をやり過ごそうとすると、寝室の扉が開いた。
「タァリ、いい子にしていたか?」
「じ、自分で触ってないもん」
「本当か?」
目尻を下げベッドへと近づいてくるイリヤはゆっくりとシャツのボタンをはずしだした。
心臓がドキドキし、太ももの間で硬さを増した先端からドクドクと先走りがあふれ出る。
「触ってないのに濡れてるのか?」
「だって…」
「一人でイッたらお仕置きが増えるからな?」
お仕置きはその度少し内容が違った。今日のお仕置きが何なのかタァリには分からなかったが、そんなことより気持ちよくて頭がおかしくなりそうで、左右に頭を振りながら瞼をぎゅっと瞑った。
「あぁっ、んっ、イリヤさんっ、とって、これ、とってよぉ!」
「ダメだ。タァリ、お前はすぐイっちまうからな。俺より先にイッたらお仕置きにならないだろ?」
2人の腹の間で揺れるタァリの性器の根元には革ひもが蝶々結びされていた。栗色のそれはタァリの髪色に合わせて買った物だ。
出したいのに出せなくてタァリの瞳から涙が流れ出る。
「やっ、んっ、お願いっ。出したいの!もう無理っ」
膝裏をイリヤの大きな手で抱えられたタァリは快感に揺れていた。
自分の体とベッドに広がる真っ白なシーツの間に挟まれて、子猫のように泣き散らす少年は何よりも可愛くてしょうがない。
この小さな尻に自分の欲棒が収まっている。
イリヤはそれを確認するとゆっくりと優しく動かしていた腰をぐるりと回した。
「あぁんんん!」
タァリの気持ちいところは良く知っている。
奥の奥を突けば首を反らし叫ぶように喘いでくれるが、少し手前のところを速めに擦ってやると前立腺に自分の先端が上手く当たるからか、タァリは涙を流しながら可愛く腰を動かすのだ。
何も知らなかった真っ白なタァリを仕込んだのは自分だ。
独占欲など知らなかったイリヤに、この不思議な感情を与えたのはタァリだった。
「…ぁん…イリヤさん、お願いっ、もう出さないと、おかしくなっちゃうっ。ね、お願いッ、一緒にだそ?」
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