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第7話
瀬名のビジュアルは結構やばい。俺的には俄然アウト。
目が合わせられてぞっと背中に悪寒が走る。
真っ黒な髪は手入れなどされていないかのように無造作で、伸びきった前髪の下には太い黒縁のフレームに分厚いレンズがセットされたメガネ。おまけによく見ると鼻の下もアゴも細い無精ひげが生えている。
そこは手入れしろよとツッコミたくなる が、ひげのない俺には多少羨ましくも感じたりして……いや、ないない。
極めつけは、そいつが机の上で夢中になっていたものが視界に入り、思わず目を背けた。
何なんだよ~、美少女戦士ももにゃんって~……。 ネコミミロリ巨乳美少女がメイド服をアレンジした戦闘服に身を包み、グラビア的なポーズをとっている。そんなアニメ絵が目に飛び込んできてしてしまったからだ。
そいつが読んでいたのは恐らくエロ系のアニメ雑誌。
イタいよ、イタい。イタ過ぎるだろ~ ~。
「……別に……」
このオタク野郎、瀬名英治(セナエイジ)は俺に聞こえるか聞こえないかの微妙な声量でぼそぼそと答えた。
俺はこの根暗で陰湿なイメージしかない瀬名のオタクグループが大嫌いだ。
だって、なんか気持ち悪いし。
絶対会話も噛み合わないと思うし、何より同じ人間であることすら認めたくないくらいだ。
こっちは日々、平凡な容姿に盛って盛って脱平凡しようと頑張っているというのに。
もさい外見放置して、美少女戦士ももにゃんって。
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