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第71話

瀬名の唇は胸の尖りを含んで、舌で転がすように蠢いた。 ねっとりと熱い舌に覆われたかと思うと舌先で突かれる。 じんじんと痛みのような甘い熱が生まれ下半身に直結する。 「あ、ぁっ……せな、そこ、痛いっ……やっ」 痛いくらいの快感がぞくぞくと背筋を駆け上る。瀬名の指は反対の尖りをこねたり潰したり、俺が嫌がれば嫌がる程、瀬名はしつこくそこを弄る。 「せな、せな、もう、やっ……そこやめっ……っ」 「は……ごめん、可愛い過ぎて」 俺が泣きそうになるとやっとその手をはなしてくれて。でも瀬名は意地悪そうな顔で笑ってた。 こいつドSだろ、絶対に。 「羽柴君の泣き顔、好きなんだ」 「お前意地悪……」 「可愛い」 瀬名はふっ、と笑って俺の下肢に手を伸ば す。 「んぁっ」 屹立したそれは先端から蜜をとろとろと零し、瀬名は指でそれを掬ってペロリと舐めた。 「……甘いね」 「う、嘘だろ……ひ、あ、あぁっ」 すぐに大きな手で包まれ、二回、三回、扱かれて達しそうになった。だが、簡単にはいかせてもらえず、根元をきゅっと押さえられる。 「あ、せな……いきたい、これイヤだ……ぁ」 「ごめんね、ちょっとだけ待って。羽柴君可愛すぎて俺もすぐイっちゃいそう」 いやいやする俺を見て瀬名は片手でジーンズのジッパーを下ろし自分の熱を取り出すと、俺の熱に重ねて一緒に扱き出す。瀬名の熱を感じて思わず腰を引く。既に瀬名のも完勃ちだ。相変わらずデカい。 けれど瀬名の大きな手が俺の腰を掴んで引き戻す。 強引で、力強い、優しい手。 その手が俺と瀬名を高みへ押し上げる。 扱かれるたびにちゅぷちゅぷといやらしい音がして余計に体が熱くなる。 「あ、あっ、……せな、せな……あ、も、むりっ……や、やあっ……っ」 「気持ちい?羽柴君……?」 「ん……、い、いいっ、……きもちいぃよぉ……っ!も、イく、イく……っ」 「ん、気持ちいい顔、可愛いね」 「やっ、言うなっ……、あ、っ、だめっ…、…っ、あぁんっっ!!」 俺が先に、少し遅れて瀬名が低く呻きながら吐精した。 直後絶頂を迎えてベトベトになった身体を瀬名にぎゅっと抱きしめられた。耳元で瀬名が囁く。 「羽柴君、好きだ……」 「……俺も、す……」 ……き。 恋い焦がれたこの瞬間に、睡魔がおそいかかる。 俺は瀬名の腕の中、安心しきって眠ってしまった。 □□□□□□□□□□□□□□ あの時の記憶は曖昧で、俺は瀬名に好きと言ったのか、瀬名から貰った好きという言葉は夢じゃなかったのか、現実味のないふわふわとした感覚で目が覚めた。 が、それは俺を抱き締めて眠る腕の主によって一気に現実に引き戻される。 抱き枕のように脚を絡められながらぎゅっと抱きつかれているこの状況。 一体何だ!? 重いし暑い。む、むさ苦しい~! 「なぁ……か、風早っ。何で一緒に寝てんだよ」 「ん……」 俺の声に隣で眠る風早が目を覚まし、ふあ~と大きな欠伸をした。 「何でって、同室じゃん、俺達」 「つうか、何で俺に絡まってんの。重いっつうの」 「あぁ、瀬名が良かった?」 ……瀬名? ……………っっ!! ぶわっと顔に火がついたように熱くなる。眠る前の情事を思い出したからだ。 「ちょっ、ちょっと待って。お前いつからここにいんの?」 「バーベキュー終わってからだな。羽柴よく寝てたからなーんか起こしにくくてさ。バーベキュー食べられなくて残念だったな。腹へってんだろ」 「や、そんなに腹は空いてない。……瀬名は?」 瀬名も同室だったはず……。

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