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第83話

「まだイかせないよ。もう少し我慢してね」 「いっ……やぁっ!」 きゅっと根元を指で締められビクンと身体が揺れる。 瀬名の指が後ろでずるっと抜ける感触がした。 後ろに首が回らないのでわからないけど、パリッと聞き覚えのあるゴムの袋を破るような音がして、瀬名がゴム着けてるんだなってわかった。 やっぱりコイツは最後までやる気だ。 怖い。 瀬名とやっちゃったら、俺どうなるんだ? 痛いのか?気持ちいいのか? 怖いとは思うけれど、きっと一緒になれた時の幸福感はひとしおだろう。 怖いけど繋がりたい、早くイきたい……! 「羽柴君、傷つけたくないんだ。だから体の力抜いて……」 後孔にローションが追加され、いよいよかと息を詰める。 閉じているそこに、瀬名自身の先端がピタリと当てられ、少しずつ、少しずつ、奥へと入り込むのがわかる。 どうしても体に力が入って、力を抜いてと言われて緩めるがまた力んでしまう。 そんなことを繰り返しているうちに、ある程度収まったのか瀬名の動きが止まった。 「ふ、あ、あぁ……っ」 「上手だよ、羽柴君。お尻がぱくぱくしながら俺のをちゃんと飲み込もうとしてる」 瀬名の息は荒く、声は上擦って興奮している。 めちゃくちゃ変態!変態め!! 「や、へ、変なこと、言うな……!あぅっ」 瀬名が身動ぎしただけで、変な声が漏れる。 やっぱり指とは比にならないほど大きい。俺は無意識に息を止めた。 「ん、きつ……」 瀬名も後ろで息を吐く。 そりゃそうだろう。こんな小さい穴に収めようとしてるんだからきついに決まってる。 瀬名に同情しかけたその時、瀬名の手が優しく俺の尻を撫でて、ふっと息を吐いた。 もしかして。 「入った……?」 「あぁ、先っぽだけ」 うそ!?先っぽだけ!? 「カリのとこまで入ったから後は……」 「ひっ、んああぁっ!」 瀬名に尻を撫でられて、脱力した体に衝撃が襲う。 ズンとお腹にまで響く衝撃と圧迫感。 「ああっ、あぁっ……!」 汗とか涙とか色んなものがパタパタと零れ落ちる。 「ごめん、羽柴くん、ごめん」 「はっ、はぁっ……」 ごめんごめんって呪文でも唱えるみたいに繰り返しながら、瀬名はゆるゆると腰を動かし始めた。 すごく優しく丁寧に、多分俺のいいトコを探りながら。 決して激しく突き上げたりせずにゆっくりと。 苦痛は少しずつ薄れ、俺も次第に瀬名の大きさに慣れてきたのか、内側をゆっくりと擦られるのが気持ちいいと感じ始めていた。 「んっ、んっ、あ…ん、ぁ」 「……気持ち良くなってきた?声が可愛くなってきた。ヤらしい、可愛い、羽柴君の声」 瀬名はそう言って少し動きを速める。 動きに合わせてカチューシャが揺れた。 「やっ、あ、そこ、やだって、……や、ぃやっ」 いいトコ突かれると好きとか嫌いとかそんな感情関係なしにどんどん射精感が高まる。 まだイかされてない前はパンパンで、突かれる度に白い汁を飛ばしながら、大きな手で前を扱かれ、弾けるように吐精した。 「あ、あん、ひゃああぁっ……!」 収縮する内壁に誘われて瀬名もまた欲望を吐き出す。 「んくっ」 息も絶え絶えの俺を繋がったままの瀬名が背中から抱き締めた。 優しく、力強く。 「好きだよ、智也」 「俺も……」 恥ずかしい奴、こんな時に名前を呼ぶなんて。

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