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第28話
腰も重くなっている。俺もそうとうヤバいな、と思った。クスリやってるわけじゃないのに、そそられる。我慢できそうにない。
考えながらも、どこか冷静だった。
こんなこと、もう、永遠にないだろう。圭が我を忘れ、自分の前に全てをさらけ出すなんて。
おまけに、自分に性器を舐めさせ、さらに、ねだってくるなんて。
目の前の圭はなにもかもが美しく、隼人を魅了していた。
大人の圭は、想像以上に完璧だった。
どれほど長い間妄執にとらわれていたか、思い知らされる。今、自分の前にいる彼の全てが愛おしい。
すべすべした肌を手のひらで丁寧に脇から胸をなであげた。
「んっ、!」と声をあげ、また、全身をビクンとしならせている。こんな刺激だけでも軽くいってしまうのだ。
敏感な身体をなであげ、愛撫を繰り返した。色づく乳首を指でつまんで擦りあげると、背中をそらせる。
隼人のわずかな指の動きにさえも、いちいち、圭は翻弄されている。
「もっと、奥も」と圭が言った。
戸惑っていると、ゆっくりとだが身体を起こした。膝立ちになる。向かい合うと、また、キスをしてきた。
圭の方から、積極的に合わせ、美味しそうに隼人の唇や舌を吸ってきた。
そうしながら隼人の右手をとり、尻の後ろのスリット、自分の後孔に導いてくる。
「ここ、いじって」
この奥に快感を得られる箇所があるのだ。
隼人は唇の感触を味わいながら、圭の言葉通り、指を滑らせた。
圭の体液で股は濡れそぼっており、ぐしょぐしょになっていた。右の人差し指を入れるとわずかに抵抗があった。だが、思っていたよりもすんなりと入り込んだ。
圭が大胆に足を開いてくる。
こんな風に、誰とセックスしてるんだよ、と隼人は怒鳴りたくなった。
誰とでもするのか、お前は。
だけど、俺とするなんて、考えてもいなかっただろうな。
クスリで我を忘れて、どうして俺のところになんかに来たんだ。
わずかに力が入ってしまったのだろう、圭が嫌がり、指が押し出される。
「いたっ」と非難される。
思わず謝り、再度、やりなおす。
狭い中、慎重にたどる。
右手の指が、飲み込まれていく。中は温かく、迎え入れる準備をしていた。
さらに、指を入れ込んで動かすと、圭は無意識に腰をひねった。
左手の位置を変え、ゆるやかに性器をなでた。亀頭を手のひらで擦ると、圭は、声をあげる。
「動くなよ」と隼人は告げた。「よくしてやるから」
中を指でかき回し、探した。身体の内側を押すと、今までにない声が上がった。左手で包んでいた性器が大した刺激もないのにキュッと硬さを増す。さらに、その場所を押す。
「ああ、ああ、」
声を出しながら、圭はまた吐精した。
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