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第1話〜出会い〜
「なんだよそれ。」
「だって好きな人が同んなじ
空間にいると思うと緊張しちゃう
じゃん!」
「ヘタレじゃん。」
スッゲー馬鹿にされた気がする。
「馬鹿にすんじゃねーよ!」
「本当の事言っただけじゃん!」
それがムカつくんだよ!
あーだこーだしてる内に
教室に着いた。
俺の席の後ろにもうひとつ
机がある。
まさか!あの人俺のうしろ?!
「お前の後ろじゃない?」
旬多も同じことをおもったらしい
「やっぱり…??」
「よかったな!仲良くなれるかもじゃん!」
「いやいや!!授業どころじゃなくなるよ!」
「あははっ!がんばれよ!」
こいつ、人事だと思って
ーガラガラっ
「席つけー」
グタグタいっているうちに担任が来た
まぁまぁいい先生だと思ってる
「今日は、転入生が来てる。
入って来ていいぞ!」
俺の心臓が壊れそうな程
ドキドキ言っている。
ーーガラガラッ
「今日からこの「「「きゃーーーぁ!!」」」
「カッコよすぎ…」
「やだっ、私好きになっちゃった」
「何言ってるのあんた、あたしが先よ!」
やっぱり、
どうしようと言う気持ちを込め
旬多の方を見た、そしたらアイツは、
ニヤニヤしながら見ていた。
「俺の心臓壊れそう。」
女子は、まだきゃーきゃー言ってる。
「お前ら静かにしろ!」
流石に先生も怒り始めた。
それを感じ取ったのか、一気に
静かになった。
「自己紹介して。」
先生。もうちょっとしっかり
やろうよ。
だけどアイツは、平然と自己紹介をはじめた。
「名前と何処から来たのか
だけでいい」
「わかりました。」
ぁ、声甘い
溶けそう。
わかりました。の一言だけど、
死ぬ程甘い声だった。
「山郷 睦月です。東京から
きました。」
睦月だって。カッコいい
「えっと、篠原の後ろの席
使って、篠原、手挙げろ!」
俺は、のそっと手を挙げた。
「手挙げてる奴の後ろな!」
挙げた手は、冷たくなって震えて
いた。
アイツは、ゆっくりと
こっちへ歩いてくる。
「………ぁ」
近ずけば、近ずく程ドキドキ
言ってる。
今俺の顔は、真っ赤だと思う。
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