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第1話〜出会い〜
振り向くことができない。
(でも振り向かないと変だと
思われちゃう)
「えっと、どうしたの?」
がんばって振り向いた、
椅子を持っている手が震え
ているのがよく分かる。
(声震えてないかな、)
「今日の放課後空いてる?」
?
………空いてるけど、どうしたんだ?
あくまで平然を保って
「空いてるけど。」
「ホント?良かった。」
今日何かあったけ?
駅前のスイーツ食べ放題が
新しくオープンするのぐらいだと思う。
俺甘い物大好きだから、そう言う
女子みたいなことは、よく知っている。
………まさか⁈睦月も行きたいとか
言うのか?
そしたら嬉しいな。
そんな期待も、儚く、睦月が言ったのは、ごく普通のことだった。
「学校の案内してくれない?」
やっぱりそんな事か、でも
ちょっとでも一緒にいたいと思う。
心臓いつか壊れそうだけど。
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