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第5話

◆◆◆ 保健室には先生は居なくて「なんだ、居ないんなら職員室見てくれば良かったな、呼んでくるから流星は寝てろ」と洋一は保健室を出て行った。 流星はそのままベッドに寝転がりさっきの会話を思い出す。 アメリカって……なんで葉月は言わないのだろう?教えてくれたっていいのに。 流星はゴロゴロ転がりながら色々と考えていた。 ◆◆◆ 「あれ?流星は?」 葉月は教室へ戻り流星の席を見て居ない事に気付く。 「流星ならさっき洋一が保健室に連れていったよ、流星具合悪いみたいで会わなかった?」 クラスメイトの1人に言われて「保健室……?洋一と?」と聞き返す。 「アイツら、何だかんだで仲はいいよな、喧嘩ばっかしてるけどさ」 笑いながら答えるクラスメイト。 葉月は保健室へと向かう。 具合悪いのに気付かなかった。確かに元気は無かった。早く言ってくれたら……それによりによって洋一と保健室なんて。と思いながら葉月は保健室へ急ぐ。 ◆◆◆ 「流星、先生連れてきた」 洋一は養護教諭を連れて戻ってきた。が、流星が居ない。 「あれ?流星?」 ベッドはものけのから。教室戻った?と考えていたら葉月が保健室へ来た。 「流星は?」 洋一に聞くと「居ない……葉月どこからきた?」と返された。 「教室、流星が保健室行ったって言われたから」 「教室に戻ってないのか?じゃあ、どこいったん?」 2人は流星を探しに保健室を出た。 「洋一、流星に何もしてないよね?」 「はあ?病人に喧嘩売るわけないやん!」 葉月の言葉に洋一は反撃する。 「そうじゃなくて……いらぬこと考えたんじゃないかなぁ~ってさ、流星弱ってるし、保健室だし」 「ば!!」 葉月の言わんとした事が伝わったのか洋一は顔を真っ赤にする。 「やましい事考えてただろ?」 「葉月!!」 「流星に手を出したらどうなるか分かってんだろね?」 睨みつける葉月はいつもの葉月より迫力あり洋一は押される。 「なんだよ……バレてんのかよ」 「バレてるよ、とっくに!流星に絡むのは好きな子に意地悪する典型的ないじめっ子パターン。僕に意地悪してたのも流星が僕を庇うからだしね」 「ちくしょう」 洋一はズバリ言い当てられて耳まで真っ赤。 「いっておくけど、流星は渡さないからな!」 ビシッと洋一に宣言をする葉月。 「何お前、いつの間にそんな男らしくなってんの?前はピーピー泣いてたのにさ」 「成長してんだよ流星の為に」 ニヤリと笑う葉月は洋一から見てもカッコよかった。 そして、何この展開?まさに王道の流星×葉月本じゃんか!!と洋一は心で叫んだ。

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