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第4話
ーきもち・・い・・・ー
「あっ・・・ううん。」
ー確か俺と悠陽は・・・!!!ー
「どっ・・・。」
桜夜は自分の上に乗り腰を動かす奴に怒鳴り付けようとしたがその醜い顔を見て言葉を失った。
「目覚めたか・・。ごめんね、発情誘発剤の治験飲ませようとしたんだけどね。抵抗するからボコボコにしたんだよ。」
ー何を言ってるんだ?発情誘発剤の治験薬?ー
桜夜は必死で現状の把握をしようとしたが自分の上に乗って喘いでる人物を見て胸が張り裂けそうになっていた。
ーは・・る・・・悠陽。この匂いは・・・嘘・・だろっ・・・。ー
頭から血を流して顔は腫れ上がり悠陽だと分からないくらいになっていた。
「やめっ!」
「止めないよ。発情誘発剤の治験薬を飲んで直ぐに効果が現れたのは少数なんだよ。後は効果が数日後だったり、死んでしまった。だからご褒美に彼氏と先にヤらせてあげてるんじゃない。この後は俺達と楽しむんだよ。」
「ふざけんな!」
「大人しくしないとこの子に2度と会えないかもよ。」
そう言って男は悠陽の首にナイフを当ててゆっくりと引いていくと首から真っ赤な血がポタポタと流れ落ちて来た。
「やめろ!」
「大丈夫だから、この治験薬は快楽しか感じないんだよ。痛みも快楽になるんだ。ほらっ、嬉しそうにしてるじゃないか?」
ーやめろ!止めてくれ!!!ー
桜夜は悠陽から顔を逸らすと目を瞑り大人しくする事を決めた。
それはこれ以上悠陽を傷つけさせたくないと言う気持と痛々しい姿から目を逸らしたかったからだ。
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