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第3話⚠️

「あッ…や、もう、むり…」 暗闇に自分のふしだらな声が響く。思わずゆづの枕に顔を埋めた。 Ωの抑制剤は副作用で体力が落ちてしまう。 だから周期が被らなければ薬は出来るだけ飲まないようにしている。 しかし今日の練習終わりから、急に体が重くなった。 なぜ急に発情期が来てしまったのか。 多分それは…僕が佐藤の子供を孕みたいと思っているからだ。 「高橋!?」 機材を片付けている途中に突然倒れた僕に颯が駆け寄ってきた。 「ぁっ、だめ…だよ…颯…」 僕を抱え上げてくれた、その動作にも皮膚が反応した。αだ、αだ、って。αが触れてるって。 「なっ、薬は!?」 「かばん、なか…」 「ゆづ!高橋のかばん中から抑制剤!」 「おっけ!」 部屋に段々と熱気が増えていく。 僕のフェロモンに3人が当てられ始めた証拠だ。 僕をいたわる様に触れていた颯の手が震え始めている。 「ん、もう…はやてぇ…くるし…」 「ちょっ、高橋!そんな色っぽい声出すなや!ゆづ急げよ!」 「だって!どこよ!」 「ここだよ」 「な、なんでさとちゃんが高橋くんの薬持ってんねん!はよ高橋くんに!」 冷めたような佐藤の声がした。その瞬間下半身の疼きが止まらなくなった。 「それよりさ、ゆづ、今日高橋くん俺に貸してよ」 「はぁ!?そんなん今置いとけ!はよ薬を!」 「ゆづん家じゃなくてうち来ようよ、高橋くん」 「おいこらさとちゃん!ゆづと高橋奪い合っ取らんと、今は薬飲ませることが先やろ?」 颯が半分キレたように言って、佐藤に右手のひらを差し出すのが見えた。ほとんど涙で歪んで見えてないけど、揺れた視界の中でハッキリと佐藤と目が合った。 「ゆづがいいよって言うまで渡さない」 「そんなん…ダメに決まってるやろ。この前さとちゃんゴムせんで高橋くんの中出したやん。すげえ怯えてたんだぞ、高橋くん」 「さとちゃん、いいからはよ渡しぃ!」 佐藤から颯が薬をふんだくり、そのまま僕の口に錠剤を突っ込んだ。 「くっ、ゴホッゴホッ」 「ごめんな、最初苦しいけど」 「いや、ありがと、颯…」 そのまま意識を手放し、気づくとゆづの家のベッドの上に居た。

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