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第4話①
「わ、もうこんなになってる」
パンツの中に手を突っ込まれて、性器を強く握られる。
「ん、はあ、だって、小田くん、いー匂い……なんだも、ん……っ」
首筋に顔を埋める。小田くんの匂いだ。
「そっかあ」
背中を撫でられて嬉しくなった。早く、と気持ちが急ぐ。
「ね、」
耳元で内緒話をするように近づいた。もうとっくに我慢なんて出来る状態ではないのだ。
「いいですよ」
僕はズルズルと下まで体を引き摺って、彼の大きくそそり立ったそれを2、3度手で擦ると、先端を口に含んだ。
「は、んっ……ん、ふ、」
青臭い匂いと僕を誘う甘い香り。
「上手だね、香山さん」
褒められるとなんだか嬉しい。発情期になると、少しのことで嬉しくなって何でもしてあげたくなる。
「こんなに上手だと、やっぱり心配だなあ」
頭を固定されて、ゆるゆると喉の奥を突かれる。僕は喉を締めて、彼の動きに合わせて頭を動かす。ぐん、と大きくなったと同時に僕の中から彼が居なくなって、上に被さってきた。いつもそうだ。僕の口の中では絶対イカないのだ。
「小田くん以外の人と、ヤってない、よ?」
「当たり前でしょ!あなたは俺の彼氏でしょ!他の人とこんなことヤってたら怒るどころじゃないんですからねっ!」
いつでも真っ直ぐ僕を見てくれて、裏表なく大切にしてくれる小田くんにいつだって僕は助けられている。
「……そうだね」
顔が熱い。
「照れてるの?」
顔を覗き込まれて、更に恥ずかしい。
「……そうかもね」
「キスしてもいいですか」
「なんで?」
「香山さん、今最高に可愛い顔してるから」
顎を掴まれて近づいてくる彼の腕をぎゅっと握る。ふにゃっとくっついた唇は暖かで、柔らかで、気持ちが良い。角度を変えながら、多少強引に舌を突き入れられてぬるぬるするそれに絡め合う。歯茎を舐められて、突き出した舌を甘噛みされて、彼の首に腕を廻すと小田くんも僕の腰を抱いてくれる。
「ねえ、もう後ろ、ぐちゃぐちゃでしょ?」
尻を掌で撫でられた。
「自分で触ってみせて」
吐息交じりに囁かれて、またじゅわ、と後穴が濡れる。同時に亀頭からも体液が零れ落ちるのを感じた。
「自分でしなきゃ、だめ?」
益々強くなる小田くんの匂いに、それだけでイキそうになっている。
「自分でやって、俺を誘って」
いつもよりも低い彼の声は僕の体を震わせて、早く彼を飲み込んで僕の一部になるように後穴に指を這わす。入り口付近を指の腹で擦ると、小田くんの言う通りそこはトロトロに溶けていて準備は既に整っていた。
「ほら。指、1本じゃ足りないでしょ」
「や、あ……っ」
促されて軽々と2本飲み込んでいく。
「なかを擦って。ゆっくり、ね?」
言われた通りに、2本指で浅くピストンする。
「あ、あ、あっ……だめ、」
「だめじゃないでしょ、気持ちいいんじゃないの?」
「ん、」
畝るなかが熱くて気持ちいい。けど、届かない、苦しい。
「いっぱい気持ちよくなったら、ごほうび。あげますから頑張って」
匂い立つ彼の匂いにクラクラして。興奮で息も出来ない。
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