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第3話
彼。暁 明星は普通の会社員で年は俺よりいくらか年上だった。
背丈は俺と同じくらい。でもしなやかに鍛えられた体は肉がほとんどない俺とは全く違うものだった。
彼は本人は無自覚だろうが世間的に言う美丈夫だ。
爽やかに笑う表情はどこか少年っぽさも残してる。
その見目で優しくて思いやりがあって気遣える人で…
酷い扱いをされてきた俺にとっては眩しい存在で。
好きになるのはあっという間のことだった。いつか来る別れの時を迎えるまで彼の特別でいたくて告白したらオーケーをもらえた。
ごめんなさい…いつか君から立ち去らねばならないのに好きになってごめんなさい…
彼からもらうキスはとても優しくて気持ちよくて…こんな快楽は知らない
でも体を重ねることはどうしても怖くて出来なかった。
本当だったら俺の奥の奥まで入ってきて欲しい。心も体も。でも躾けられてきたのがばれたら嫌われそうでなかなか体を拓けなかった
そんなとき嗅ぎ慣れない俺の嫌いな香水の臭いが彼から漂ってきた。
それは日増しに強い香りとなった。嫌だった。香水などつけるような人ではない彼が纏う匂いが嫌で気付かない振りをしていたかったけれどもう無理だった
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