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天気雨

それからは嵐のようだった。 2人の住むマンションのすぐ近くから電話してきていた崇がすぐやってきたのだが、 号泣しながらのお迎えで、 それに呆れながらもしっかり荷物を持たせると、 麻衣は来た時と同じように玄関先で三つ指をついて、 お世話になりましたと綺麗なお辞儀をしてからあっさりと帰って行った。 安心ですっかり気の抜けた和希は壁に凭れながら長いため息をつき、 でもよかったなと壮史に笑いかけた。 ん、と短くそれだけを言った壮史はいきなり和希を横抱きに抱き上げるとそのまま寝室に向かう。 「ちょ、ちょっと待て」 「ドア開けて」 「あ、うん、いや、そうじゃなくて!」 うっかり素直にドアを開けてしまってから和希が慌てる。 ぼすんと乱暴にベッドに降ろされ危うく舌を噛みそうになり、文句の一つでも言ってやらなければと壮史を見上げれば。 バサバサと脱いでいて、上半身はすでに裸、 ジーンズのボタンも外されていた。 呆気にとられている和希の肩に手をかけ、ベッドに押し倒そうとする壮史に和希が慌てて物申す。 「ちょ、っと待てって、てゆーか、風呂!せめて風呂に…」

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