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天気雨
ゆっくりと和希の身体から指を引き抜く。
和希の中が逃すまいとでも言うかのように締め付け絡みついてきていた。
和希の顔のあちこちにキスをしながらさっきベッドに放り投げた避妊具に手を伸ばす。
と、和希の手がそれを止めた。
「ゴム、つけなきゃダメ?」
「和希のためにつけるんだろ」
なだめるように和希の頬を撫でる。
その手に甘えるように顔を擦り付け、実際甘えた声で和希が言った。
「しんどくてもいい、今日、中に壮のが欲しい…」
我慢していたのは壮史だけじゃない。
俺だって、ずっと壮史が欲しかった。
薄い膜一枚で何が変わるのかと言われようが、
隔てる物が何もないそのままの壮史が欲しかった。
身体の奥深くで弾け、出される壮史の液体を何度も感じたい。
それを思い出しただけで達しそうだった。
何も答えてくれない壮史に和希はしゅんと眉を下げた。
「ご、ごめん、俺つけるから…」
避妊具に手を伸ばすと、壮史の熱い固まりが孔に当てられた。
みちっと音がした気がする。
「か、ずき、息して、千切られそう」
はっはっと呼吸を繰り返す和希の中に、ゆっくりゆっくり壮史が腰を進めた。
途中で壮史はローションを足し、漸くお互いの下生えの繁みが密着するほど根本まで入ると和希を抱き締めキスをしてきた。
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