39 / 412

梅干しのヤキモチ

「他の男はわからない、けど、壮史なら怖くない。何されても怖くもないし嫌でもない」 壮史の目が見開かれ、目の奥が揺れるのがわかった。 「俺は…壮史以外とは誰ともしない、したくない」 和希は一気にそう言うと、またさっきと同じ体制に戻り、自分から壮史の腕を巻きつけ、背中を壮史の胸に密着させた。 答えは…いらない。 本当は同じ気持ちを返して欲しいと思うけど、壮史はまたきっと抱いてくれる。 それだけでいいんだ。 和希の項に柔らかい感触が押し付けられる。 ぢゅっと強く吸い付かれ、和希は身体を捩った。 「壮史、見えるとこにキスマークつけるなって」 そう言う間にも項回りのあちこちに強く吸い付かれている。 肩に舌が這っていると思うとがちりと噛み付かれた。 「痛いって」 「キスマークじゃなくて噛み痕にする?」 「なんでそんな痕残したがんの?いっつも痕つけるよな」 壮史は半身を起こすと和希の唇にキスを落とす。 「和希は俺のものだって、他のヤツにも和希にも解らせるため」 どくんと心臓が鳴った音が聞こえたような気がした。 壮史の目は欲情を表していて、それを見た和希もまた下半身に熱が集まっていくのを感じた。

ともだちにシェアしよう!