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誕生日のユウウツ

髪を乾かしてからリビングに行くが、壮史の姿はない。 寝るにはまだ随分早い時間だが、和希は冷蔵庫から水のペットボトルを出すと、リビングの灯りを消し、寝室に向かった。 寝室のドアを開けると、思っていた通り灯りがしぼられていた。 これからセックスしますという空気を全面に出され、和希はドアから動けずにいた。 「和希」 でも。 名前を呼ばれ、手を引かれてベッドに連れて行かれ、 キスをしながらベッドに寝かされると…壮史だけに夢中になってしまう自分がいることも、もうわかっていた。 壮史の声、手、動き、 その全てに溺れるように縋ってしまうことも。 そして、それをたぶん壮史に全て知られていることも。

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