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誕生日のユウウツ
「たっだいまぁ」
和希の声にやっぱりなと思いながら壮史は玄関に向かう。
誕生日前日は三年前からいつもこうだ。
和希が初めて酒を飲んだのも三年前の誕生日前日だった。
「そーーーーぅ」
壮史に抱きつき、和希はそのまま眠りに落ちた。
手から高級ブランドの紙袋が落ちた。
壮史は和希を横抱きに抱き上げ寝室に連れて行く。
一旦ベッドに寝かせると上体を抱き起こしネクタイを緩め抜いた。
ジャケットを脱がし、シャツのボタンを外していくと、数日前に壮史がつけた所有の痕が見えた。
むらっと湧き上がった欲情を抑え、意識してさっさと着替えさせるとベッドに寝かせ布団をかける。
口を半開きにして眠る和希に軽いキスをして壮史は寝室を後にした。
きっと明日の朝は二日酔いで大変だぞと思いながら。
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