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誕生日のユウウツ
小実はもじもじと身体を揺らしていたが、決心したのか顔を上げて口を開いた。
「皇史が、大学行かないって言い出して」
そうなの?と口に出さずに壮史の方を向くと、壮史がわかんないとでも言うように首を傾げた。
「それと同時期に………あの」
「うん」
「い、いつもと違う、あの………」
「うん」
「え、エッチをしたがるようになって………」
小実は全身真っ赤になった。
「SM、とか?」
「いえ、アナルです」
「ぶーーーーーーーーーーーーーっ!!」
「きったねぇな和希!」
飲んでたコーヒーを派手に吹き出した。
いやだって、それまでもじもじしゃべってたのに、
一番もじもじするとこですんなりあんなことを言うとは思わないじゃん。
和希は口には出せずにパクパクと抗議した。
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