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大爆発の独占欲

樫木は顔を赤くするほど怒り、そのまま行ってしまった。 「相澤も戸川もモテるなぁ」 いつの間にか横に来ていた渡邉が腕組みをしながらうんうんと頷く。 「二人共これまで目立たないようにしてたから声掛けにくかったんだろなー、 ミスコンとか出て目立ったらすげー女子寄ってきそうだよなぁ」 「……………一体誰のせいでミスコンとか出るハメになったんだった?渡邉…」 壮史の低い声に渡邉はひっ!と言って後退りした。 壮史は渡邉の肩を抱くと耳元に顔を寄せ低く囁く。 「渡邉、お前俺がどれ位イライラきてるかわかるよな?」 「そっ、そりゃあもう…」 「じゃあさ、これ以上さっきみたいのが来たらミスコンに出る話し、ナシな」 「そりゃないぜー相澤ぁ、もうポスターとかも準備してるじゃんかー」 「渡邉、簡単な話しだって、お前が俺らに何かある前に止めりゃいいの、な?簡単だろ?」 至近距離で壮史にニコリと笑われた渡邉は何故か顔を赤くしてうんと頷いた。

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