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大爆発の独占欲

真面目な話し、と西園寺の声が少し低くなる。 「和希の思うこともわかるよ。 結婚できねーし、な。けど、壮史が普通の結婚したらそれで幸せか? 離婚してる夫婦がどんだけいると思う? 男女ですら色々あるんだ、 男男だってそりゃ色々あるさ」 西園寺の吐く煙がゆっくりと高い天井にゆらりと昇っていく。 「結婚したり子供作ったりっていうことを普通の幸せって言う人間がいることも確か。 けど、趣味に生きたり、仕事に生きたり、それを幸せと言う人間もいる。 幸せなんてのは人に決められるモンじゃない、自分で決めていいんだよ、和希」 和希の目からボロボロッと涙が溢れた。 「壮史の幸せも和希が決めつけていいモンじゃない、壮史が決めるんだ」 涙が溢れるのを隠そうともせず、拭こうともせず、和希はうんと頷いた。 西園寺はコーヒーを飲みながら煙草を吹かし、和希が泣き止み落ち着くのを何も言わず待っていた。 泣き止み、ふーと息を吐いた和希の頭をぐりっと撫でた西園寺が椅子から立ち上がった。 「さぁーて、ガキはネンネの時間だろ?おにーさんが車で送って差し上げますよ」 そう言ってバチンとウィンクして笑った。

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