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大爆発の独占欲

パチと目を開けた和希の目の前には壮史の寝顔があった。 身体がとてつもなく重い…… どれだけしたのかも覚えていなかった。 身体は辛かったが、ただひたすら優しく甘く抱かれた記憶に和希の心は満たされていた。 壮史の顔にそっと手を伸ばしかけ気づく。 腕にまで歯型や赤い痕がある。 きっと自分では見えない身体中につけられているのだろう。 しばらくは腕まくりさえできない。 和希は壮史の頬に手をやり、笑みをこぼした。 ヤキモチ焼きで嫌になるほどの独占欲に自分で呆れたが、 呑気に寝ているこの愛しい恋人も同じくらい、 いや、自分以上にヤキモチ焼きで底なし沼のような独占欲があるのだと漸くわかった気がしていた。 もうしばらくは気がつかない振りをしてやろう。 そして、愛おしそうなキスをくれるまでもう少し腕の中で微睡んでいよう。 和希はまたそっと目を閉じて壮史の胸に寄り添った………

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