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コタツとマスクと甘えん坊
玄関に和希のスニーカーがある。
いつものように揃えられた靴を見て壮史も隣に靴を脱いだ。
洗面所で手洗いとうがいをしてからリビングへのドアを開けると、むわっとした温かい空気が溢れるように流れてくる。
「おかえり」
ファンヒーターとエアコンがつけられ、さらにこたつに潜るようにして座っていた和希が顔だけを動かし壮史を見た。
壮史はリビングのテーブルにあったエアコンのリモコンを取り停止ボタンを押した。
やいやい文句を言っている和希を無視し、着替えに寝室に入った。
もうそろそろかなと思ってたけど、きたか……
壮史はコートを脱ぎながら軽くため息をついた。
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