和希は物凄く寒がりだ。 体温調節ができにくいのか、体質なのか、やたら寒がる。 普段からあまり出たがらないが、寒い時期は本当に必要最低限しか外に出ようとしない。 それだけでも色々と困ることはあるのだが、 壮史としてはさらに困る問題がある。 セックスをしたがらないのだ。 服を脱がないとできない訳でもないが、 肌を合わせたい壮史としては全て脱いで事に及びたい。 が、和希は寒いと言って服を脱がない、脱がなくても肌を出したくないと言って、寒い時期壮史は欲求不満が溜まりまくる。 おまけに風邪をひきたくないとこの時期はマスクをほぼしているため、キスすらままならなくなり、 壮史は寒がりの和希以上にこの時期が嫌いになった。 着替えてリビングに行き、冷蔵庫から飲み物を持って戻った壮史を和希が眉を潜めながら見ていた。