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コタツとマスクと甘えん坊

「なぁ、寒いんだけど」 「は!?こんな暖房ガンガンでまだ寒いの?」 「違う!壮史の格好が寒いの!」 和希もニットとシャツくらいだが、下に暖かい保温効果のある物を着込んでいる。 壮史はそれほど厚みのない長袖のカットソー一枚。 和希としては見ているだけで身震いしてしまう。 壮史から目を反らしてこたつに埋め込むように身体を入れていると、 よいしょとすぐ近くから声が聞こえた。 「…………何してんの」 「あっためてんの、背中寒いだろ?」 壮史の脚の間に入れられ後ろから腹に壮史の腕が絡む。 壮史の頭が肩に乗り甘えるように擦り寄ったのを和希はよしよしと撫でてやった。 冷たかった背中がじんわりと暖まっていく。 和希が壮史の髪に顔を擦りつけると壮史の唇が和希の唇に触れた。 「唇も冷たいな…」  「………じゃあ温めて」 小さく呟かれた言葉にふっと笑うと壮史はペロリと唇を舐めてから熱い舌をそっと割り込ませた。

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