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コタツとマスクと甘えん坊

和希がベッドに座っていると寝室のドアが静かに開けられた。 買い物袋を下げた壮史がゆっくりと入ってくる。 「起きたのか」 和希の前髪を上げ額を触ると首筋まで手を降ろす。 「汗拭いて着替えるか」 和希にスポーツ飲料のペットボトルにストローを指して渡し、和希がそれを飲んでいる間もてきぱきと壮史が動く。 着替えを用意し、洗面器に熱いお湯と柔らかいタオルを持ってくる。 暖房を強くしてから汗で貼り付いた服をゆっくりと脱がせると壮史はタオルを絞り和希の身体を拭いてくれた。 「………気持ちいい」 掠れた声で和希が言うと壮史は優しく笑った。 顔から首回り、腕から胸、そして背中。 熱いタオルで優しく拭かれ壮史の手が触れる。 上半身を拭き終わると身体が冷えない内にとすぐに服を着させられた。 ベッドに寝かされスェットのズボンと下着に手をかけられ、和希は思わず壮史の手を掴んだ。 「こんな時まで変な気起こさないって」 困ったように笑う壮史に小さく首を振ったが、和希は顔を背けて壮史の手に身体を委ねた。

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