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初心にかえる初詣

買い物を済ませ部屋に戻ると壮史は和希を抱き寄せた。 買い物した物を冷蔵庫に入れる間も与えられずに抱き締められ、和希は少しの戸惑いを感じながらも壮史の身体に腕を回す。 尻を持ち上げるように抱き上げられ、慌てて脚を壮史の身体を巻き付ける。 「重いだろ」 和希が言うと壮史は笑ってキスを強請るように唇をつき出す。 チュと音を立てるキスを落として唇を離すが壮史が口を開けて追いかけてきた。 壮史の舌を受け入れながら和希はそのまま寝室に運ばれる。 舌を絡めながらベッドに座った壮史が反応し始めた股間を和希に押し付ける。 ぐりぐりと押し付けられ、和希はキスをしながら笑いを零した。 「キスだけ、なのに」 「初めて抱いてからずっと。 ずっと和希に欲情してんの」 本当にずるい。 これ以上望むことなんかないと思うのに、もっと欲しがれ強欲になれと導かれているようだ。 服の裾から入り込んでくる冷えた手に、それから先を期待した身体が小さく震える。 「…………抱いて」 聞き逃しそうな震える小さな声に壮史は軽く笑って和希をそっと横たえ、腕の中に閉じ込めるように上から覆い被さっていった。

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